運転免許証を返納することをポジティブに
免許証返納と聞くと、誰だってせっかく自分が頑張って手に入れた資格を剥奪されるようでちょっとイヤーな感じがしますよね。
自動車を何十年も運転してきたという経歴は一種の『誇り』みたいなもで、免許証を更新し続けたというのも『誇り』ですよね。その誇りを奪われる感覚になるとどうしても手放せなくなってしまうものです。
1.卒業を迎えたと思おう
認知症ケアの第一人者である山口晴保先生は認知症について
長生きしていればいずれなる公算大なのだから、なった時は「認知症になれるまで
長生きできてよかった」とポジティブに考え、役割や生きがいをもって明るく生きるほ
うが、人生の終盤のステージを楽しめるのではないかという提案です。そして、認知症になってもそのようにポジティブに生きられる地域・社会をつくっていく、それが「認知症ポジティブ」です。
と認知症になってしまったと嘆くよりも、『認知症になるまで長生きできた』とポジティブに捉えることを推奨しています。
これは自動車運転でも同じことで、年を取れば誰だって身体は衰えるし、運転はしにくくなるもの。運転ができなくなったのではなく、『運転の卒業』を迎えたとポジティブに捉えてみてはどうでしょうか?
運転を卒業された方の中には、お孫さんの手作りの似顔絵入りの卒業叢書を頂いた方もいらっしゃるみたいで、喜んで卒業された方もいますね。
2.運転してきた誇りは失わない
免許証を返納すると『免許が無くなる』と思ってしまう方もいますが、代わりに『運転経歴証明書』というものがいただけます。これは運転こそはできませんが、あなたが自動車を運転してきたことの証であります。もちろん身分証明書としても使うことはできますし、さらにはお買い物やタクシーの使用量が安くなるなどの特典もあります。得点は以下のサイトで地域をクリックして頂けるとみれます。
3.納得できる人に相談しましょう
ぶっちゃけた話、信頼できない人や外野から『運転ダメです』って言われれば誰だって怒りますよね。結局のところ『誰が言ったのか?』はとても大きな要素になると思います。
もしかしたら子どもが言うよりも、孫が言ったほうが聞き入れ易いのかもしれません。かかりつけのお医者さんの一言のほうが聞くかもしれません。『あの人いに言われたのだったら仕方ない』と思える人に相談して納得できるようにしておきましょう。
説得するよりも本人が自ら納得できるというのは後々の関係性を含めて大切なことです。
4.記録をつけましょう
人間の記憶とは意外と曖昧なもので都合がいいものです。ちょっと危なかったなって思うことは運転をしていれば毎日のようにあることですが、結構日常茶飯事と忘れてしまいがちです。
重大な事故を起こすことについてハインリッヒの法則と呼ばれるものがあります。
事故をする前には、300回のひやりとすることがあって、29回の簡単な事故(かすり傷)があります。ひと月に何度も車を傷つけるようでしたら運転について考え直さなければなりません。そのことについては道路交通法でも言われています。
(安全運転の義務)
第七十条 車両等の運転者は、当該車両等のハンドル、ブレーキその他の装置を確実に操作し、かつ、道路、交通及び当該車両等の状況に応じ、他人に危害を及ぽさないような速度と方法で運転しなければならない。
(罰則 第百十九条第一項第九号〔三月以下の懲役又は五万円以下の罰金〕、同条第二項〔十万円以下の罰金〕)
そういったことを振り返るためにも、自動車運転をした後は振り返りと記録をつけてみると事故を起こす前に気付くことがあるかもしれませんね。
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