第2回いきいき運転講座

先日もいきいき運転講座第2回を行ってきました。

セミクローズドで実施していますので参加者は引き続き同じメンバーで実施しております。


今回は『加齢と身体機能』『高齢者講習』について学習していただきました。


加齢と身体機能

高齢になれば若いころのようにはいかなくなるのは、皆さんご存知だと思います。一般的には体力低下がイメージは強いと思いますが、他には一体どのような機能低下が引き起こされるのでしょうか?


1.動体視力

動体視力は動くものを捉える目の機能のことで、加齢と運転能力におけるもっとも重要な要素と言っても過言ではありません。運転中は高速で移動しているので、その中でほかの車の動きや歩行者の様子を確認する必要があります。動体視力も横方向と前後方向(距離感)に分けられ、加齢ではとりわけ距離感のほうがつかみにくくなります。つまり対向車との距離感覚がわかりにくくなり右折の開始の遅れが生じたりします。


2.視野

一般的には目の見えている範囲のことを指します。通常は加齢によってそこまで低下することはありませんが、動体視力が低下しているとカバーするために視野が狭くなったり、白内障や緑内障といった目の病気から視野が低下することがあります。視野が低下すると横から飛び出してくる車や歩行者に気付くのが遅れたりしてしまいます。


3.反応速度

一般的に反射神経といわれるもので、状況の変化に気付いて対応する反応速度のことです。加齢に伴って徐々に低下するとされ、一般的に0.75秒以内の反応速度が求められます。

反応速度が低下すると空走距離(ブレーキをかけるまでに車が進む距離)が伸びてしまいブレーキが間に合わなくなります。

仮に時速40kmの場合で、一般的な人の反応時間である、0.75秒で計算してみると

0.75×(40000÷3600)=8.33・・・

となるので空走距離は、約8.3mとなります。


0.1秒反応速度が遅れると

0.85×(40000÷3600)=9.44・・・

となるので空走距離は、約9.4mとなり1.1mも伸びてしまいます。


反応速度は0.9秒がボーダーラインとされ、0.9秒を下回る反応速度では交通事故をひここす可能性が高くなるとされています。


高齢者講習について

高齢者講習は実は2段階あります。70歳から75歳未満の方向けと75歳以上の方向けです。


70~74歳の方が受ける合理化講習とは具体的にどんなことをするのでしょう。

最初の30分は座学を行います。道路交通法の改正点など、クルマを運転する上で変わっていっていることを学習します。


次の30分は各種検査です。運転をするのに一番大事な身体の部分は「目」なので、動体視力検査、視野角度検査、夜間視力検査の3種類の目の検査を受けます。


最期1時間で自動車の運転を試験します。方向転換や一時停止、S字カーブなどの課題が決まっており、実際の運転状況を判定します。

何十年も運転をしていると、自分では正しいと思い込んでいることも実は多いと言われています。間違って覚えていることを指摘されることや、もっとこうしたらよいということをアドバイスして講習は終了です。


75歳以上の方は?

75歳以上の方は、まずは認知機能検査を受けます。

見当識検査、時計描画試験、記憶力検査等々約10分ほどの認知機能検査を行い判断力や記憶力の状態を判定します。その検査結果により、心配ないと判定された方は、70~74歳の方と同様の合理化講習を受けます。少し低下しているとの結果が出た方は高度化講習の対象となります。


高度化講習は、合理化講習と座学、検査、クルマの運転までは同じですが、クルマの運転をドライブレコーダーで録画し、それを一緒に見ながら、自身の運転のクセなどをフィードバックを受けます。


もし認知機能検査で、かなりの低下が認められる場合は医師の診断書が必要となります。診断によりに認知症と診断が下りた場合は免許証の更新はできません。



第2回はこのような形でいきいき運転講座を実施してまいりました。実際はワークショップや実際の認知機能検査も含めて振り返りをしながら、学んだという感じです。

知多高齢者運転リハビリテーション

高齢なっても、楽しく運転を続けたい。免許証の更新に不安がある。免許証を返納したい。家族に認知症があるけど運転は続けていいのか不安。そんな思いを持っている知多半島の人たちの悩みや希望を叶えるサイト。

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