ちゃんと「時計」描けますか?
『ちょっと時計を描いてください。』急に言われて正しく時計が描けるでしょうか?
この時計を描くという行為。通称:時計描画テスト(CDT)と呼ばれるもので、僕たち作業療法士も度々やらせてもらう『認知症のスクリーニングテスト』なんです。
平成29年3月12日から施行される改正道路交通法では、今までの高齢運転者対策をさらに一歩進めることとなりました。
なので、運転免許証の更新期間が満了する日の年齢が75歳以上のドライバーは、高齢者講習の前に認知機能検査を受けなければならないこととされています。記憶力や判断力を測定する検査で、時間の見当識、手がかり再生、時計描画という3つの検査項目について、検査用紙に記入して行います。
そのうちの一つにこの「時計描画テスト」があるんです。
CDT はその評価項目として、理解、プランニング、視覚記憶と図形イメージの再構成、視空間認知機能、運動プログラムと実行、数字の認識、抽象概念、集中力(注意力)などがあり、長期記憶と情報再生、視知覚と視覚運動能力、注意、同時処理、そして実行機能を評価することができるといわれています。
どれも運転の際に必要な能力で、この時計がうまく描けない人は1年以内にMCI(軽度認知障害)になる可能性が高いといわれています。
また、実際時計がうまく描けないと『認知症の疑い』と判断され、医師の診断を受ける必要があります。
たかだか『時計を描く』という行為ですが、意外とバカになりませんね。
もし、描けない人がいましたらご注意を!
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